四十九日法要の服装・挨拶・案内状・香典

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忌日法要の最後に当たるのが四十九日です。ただし、関西では亡くなる前日を一日目とする数え方を用いることになりますので、計算の仕方が違います。この間に亡くなった人は現世とあの世をさまよい、生まれ変わる準備を済ませるとされています。この間は忌中とされており、終了すると忌明けとされる大切な法事です。

一周忌や三回忌よりも先にくるものですので、お通夜や告別式を終えて一安心していたところ、今度は四十九日法要の準備をしなくてはならず、混乱してしまう方もいると思いますが、問題を一つ一つ解決していきましょう。知っておきたい知識としては、服装や案内状、弔問客に対する挨拶やスピーチの例文、香典やそのお返し、お寺へのお布施、お供えといったものがあります。

なお、四十九日の数え方ですが、亡くなった日を1日目と数えることに注意してください。また、実際に法要を行うのは参列者の都合を考えて土日が多くなっていますので、計算が合わないのは特別なことではありません。

四十九日法要の服装

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参列者の服装としては、四十九日法要までは略式喪服を着用するのが基本です。一周忌以降の法事では地味な服装であればかまいません。

喪主や遺族の服装は、三回忌までは喪服がマナーとなりますので、四十九日法要についても同様です。仮にお通夜や葬儀の際に満足なものを用意できない場合には、一周忌や三回忌でも着ることになりますので、喪服を準備するとよいでしょう。

法事は普段の生活とは切り離された場所ですので、普段のような服装で参加すべきではありません。実際にその場に行って恥をかくようなことのないようにしておきましょう。

問題なのは、ふさわしい服装を持っていない場合ですが、四十九日法要以外にも使えるものですので、今後のことも考えると一着は準備しておいたほうがよいでしょう。

四十九日法要の挨拶

施主にとって法事において大変なのは、お寺との連絡や案内状の用意・送付だけではなく、挨拶(スピーチ)の準備があります。原稿をしっかり作っておけば、当日になって慌てることもありません。

挨拶の文は独創性に富んだものである必要はありません。むしろ、しっかり形式を整えておく必要があります。そのため、例文を参考にしたり、マナーブックを活用したりしておくと、四十九日法要にふさわしい挨拶文を作ることができます。スピーチが苦手な方であれば、事前に練習しておくとよいでしょう。

なお、施主が四十九日法要で行う挨拶は、会食の始めと終わりにするのが一般的です。具体的な例文を挙げておきます。まずは、始まりの挨拶から見ていきましょう。ここでは、夫を亡くした場合を例にしておきます。

「本日はお忙しい中を亡き夫の一周忌にお参りいただきまして、ありがとうございました。
葬儀の際には、皆様には一方ならぬお世話を賜り、あらためて御礼申し上げます。
当初はただ呆然とするばかりでしたが、残された者としてしっかりしなければと、ようやく元気を取り戻してまいりました。
これも、皆様方のお力添えのおかげと感謝いたしております。
ささやかではございますが、お食事をご用意いたしました。ごゆっくりご歓談くださいますようお願い申し上げます。
また、故人の思い出話などもお聞かせいただければ幸いでございます。
本日はありがとうございました。」

続いて、会食を終えて解散する前の挨拶の例です。

「まだまだ皆様のお話をお聞きしたいと存じますが、そろそろお時間となりましたので、これにてお開きにしたいと存じます。
夫が亡くなり寂しくなりましたが、どうか今後とも、変わらぬお付き合いをお願い申し上げます。
本日はありがとうございました。」

四十九日法要の案内状

挨拶と同様に独特の言葉で長い文章を作らなくてはならないのが案内状です。参列を呼びかけるわけですから、故人の顔に泥を塗らないためにも失礼のないようにしておく必要があります。

決まった言い回しがありますので、挨拶と同じように案内状も例文を参考にすることによって、スムーズに作成できるでしょう。近親者だけであれば電話で連絡をしてもよいのですが、四十九日法要は一般に多くの参列者を迎えることになりますので、そのようにもいかないでしょう。

案内状は往復はがきで出すか、返信用のハガキを同封します。内容のポイントとしては、返送先の住所や氏名、出欠欄、時候の挨拶、四十九日法要である旨、日時や場所が挙げられます。

以上を踏まえた案内状の例文を以下に示しておきます。

「謹啓 陽春の候 益々御健勝の御事とお慶び申し上げます
さて先般母○○儀永眠の際は御丁重なる御芳志を賜り厚く御礼申し上げます
来る○月○日は○○信女の七七日忌に相当たりますので 生前御厚誼を賜りました方々に御参集頂き故人を偲び感謝の気持ちから心ばかりの粗餐を差し上げたく存じます
御多忙中誠に恐れ入りますが 左記により御来駕賜りたくお願い申し上げます
敬具


日時
場所
平成○○年○月○日 名前」

四十九日法要の香典とお返し

参列者の方が持参する香典の金額の相場としては、5000円から1万円ほどです。会食がふるまわれるため、その金額も考慮して、このような額に設定されています。

さて、香典と言えばお通夜や告別式の時にも受け取っているはずですが、これに対してのお返しを行うのも四十九日法要が無事に終了した段階で、忌明けの報告を兼ねて贈ることになります。

期間としては、忌明けから1ヶ月以内が目安となっていますので、法事が終わったと思ったら、今度は香典返しを用意しなければならないことになります。家族で集まって法要の相談をする際に、お返しの内容についても決めておくと、二度手間になることを防げます。特に遠方に暮らしている場合には、まとめて決定しておくと後が楽です。

香典返しの金額の相場としては、頂いた香典の半分から3分の1ほどになっており、挨拶状と共に送付します。受け取った方は礼状は出さないのがマナーとなっています。なお、送る際にはのし紙を付けます。

四十九日と納骨

読経や焼香、法話を終えると、四十九日に納骨を行うのが一般的です。そのため、お墓に向かい納骨をしたらお花や線香を供えることになります。墓地にて納骨法要も行われます。

なお、納骨には埋葬許可証が必要ですので、市町村の役所から渡されたものを持参してください。

四十九日法要のお布施

法事に際して読経などをしてもらうことになりますので、お布施を用意しておく必要があります。この時には、詳細な内訳に分けるのがマナーとされています。

まずはお布施の金額の相場はおよそ3万円で、それに加えてお車代として交通費分、分からなければ5千円から1万円が妥当でしょう。さらに会食を辞退された場合には、御膳量として1万円から2万円ほどを包みます。

お布施の表書きは薄墨ではなく、通常の墨を使いますし、封筒も白い封筒でかまいません。

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